ハワイ旅行中に必ず勧誘されるタイムシェア、そのメリットとデメリット

初めてのハワイ旅行で必ずと言って良いほど勧誘されることになるのがタイムシェアの説明会です。なので、その勧誘される事実と、そのメリットデメリットについて、事前に知っておくと役立ちます。

ざっくり言うとリゾートホテルの会員権

このタイムシェアは、ざっくり言うとリゾートホテルの会員権のようなものです。

「毎年ハワイに来るんだったら、タイムシェアを利用する方がリーズナブルですよ?」と言うのが売り文句のものです。正確には、不動産として登記する権利ですが、イメージとしては会員権として捉えた方が理解しやすいです。

タイムシェアは、うまく使いこなせる人・向いている人は、その通りのメリットがあり、事実お得にホテルの豪華な部屋を利用し海外旅行を楽しんでいる人がいます。

一方で。その説明会の担当者のプレゼンテーション技術があまりに上手なために、そのデメリットをよく考えずに契約してしまう人がいることも事実です。そして、日本に帰って冷静に考えてみたら「場の雰囲気に飲まれて契約したけど、結局自分には合わなかったな」と思う場合もあると言うことですね。

特に初めてハワイ旅行では、それと知らずにこのタイムシェアの説明会に誘われる機会があります。

そこで今回は、ハワイ旅行中にどのような時にタイムシェアの説明会に誘われるのか、そしてそのタイムシェア自体のメリット、デメリットについてご紹介します。

ハワイ旅行中に至るところで勧誘されるタイムシェア

羽田空港国際線ターミナルの出発ロビーの展望階に設置されたタイムシェアの営業ブース

さて。ハワイ旅行中に、「タイムシェアの説明会にいつ勧誘されるか」ですが、実は至るところで勧誘されます。例えば、最初に目にするのは、日本の空港を出発する時です。

時期や空港によって、出国審査を受ける前の出発ロビーに、このタイムシェアの営業ブースが設けられていることがあります。この場合は、そのブースを見ただけで「なんらかの営業なんだな」とわかります。

そして、ハワイ現地に着いてからが、タイムシェアに勧誘される機会の本番です。

たとえば、ショッピングセンターの内にこのタイムシェアを営業する特設ブースが設置されています。で、知っている人が見ると、そこがタイムシェアを営業するためのブースとわかります。

ですが、ハワイが初めての人は、それと知らずショッピングセンターの案内係りだと思って、話しかけてしまうことがよくあります。そのブースのカウンターの先に人が立っている様子が、案内係のように見えるからです。特にその営業ブースには日本語ができるスタッフが立っています。なので、「日本語で話せるショッピングセンターの案内係り」と安心して話しかけることになるわけです。

その営業ブースの人に、たとえば、「トイレはどこにありますか?」と質問すると、丁寧にその場所を案内してもらえます。ただし、加えて「良かったらタイムシェアの説明会に来てくださいね、こんなギフトも貰えますよ」と言うご案内もいただくことがあります。

もちろんこれは、そのスタッフの仕事なので何も悪いことはありません。ただ、この背景を知らずに普通の案内係りだと思って問い合わせた旅行者は、「なんでこんな勧誘されるんだ??」と思うことにもなります。

タイムシェアの説明会は、「抽選会」のようなイベントでの勧誘もあります。具体的には、抽選会のクジで当たった商品を受けとる条件が、タイムシェアの説明会に参加することだったりします。抽選以外にも、そのエリアでの買い物の割引券をくれるスタッフが、タイムシェアの営業を兼ねていることもあります。

さらに、ホテルの日本人コンシェルジュによる勧誘もあります。ハワイのホテルの日本人コンシェルジュは、そのスタッフがタイムシェアの営業スタッフを兼ねている場合があるんですね。

なので、自分が泊まっているホテルの日本人コンシェルジュと思って安心して問い合わせた際、ついでにタイムシェアの営業を受けることがあります。これもタイムシェアの営業スタッフを兼ねていることによって、ホテル側も日本語ができるコンシェルジュを置けている一面があります。

ほかにも、オプショナルツアーでの勧誘もあります。これもタイムシェアの説明会に参加することが条件で、無料だったり格安で参加できるものがあります。

このように、ハワイ旅行中にタイムシェアの勧誘を受ける機会は、本当に至るところにあるんですね。

タイムシェアとは何か?

このようにハワイ旅行中に至るところで勧誘されることになるタイムシェアには、メリット、デメリットがあります。まずはそのメリットから説明したいのですが、そのためにまずは、「そもそもタイムシェアとは何か?」からご説明します。

一口にタイムシェアと言ってもいくつか種類があります。一番典型的なものをご紹介すると、「リゾートマンションの1室を、1年間52週としてその権利を分割して共同所有しましょう」と言うのが基本です。つまり、ハワイのリゾートマンションの1室の1/52分を利用できる権利を買うイメージです。そして、その1週間分は、自分の部屋として使えるわけです。

その1週間の権利の買い方として典型的なのが、第何週のように1年のうちの特定の週を指定する権利です。ほかに、週を特定しない権利や、自分が泊まれる週が毎年1週間ずつずれる権利、ほか隅数年、奇数年など隔年で利用できる権利もあります。

特定の週を指定する権利では、たとえば日本のお盆の時期をビシッと指定するのは難しいです。例えば、2015年ではお盆は第33週になりますが、2016年では第32週と第33週に分割されてしまうわけです。このような面があるので、1年のうち決まった日付しか休みが取れない人は、うまく権利を使いこなせない場合があります。

ただし。タイムシェアには、自分の週の権利を使いこなせない場合でも大丈夫な仕掛けが用意されています。具体的には、ポイント制度で、自分の週に泊まる権利分のポイントを、そのホテルグループの別のホテルに宿泊する権利と交換したり、航空券などの特典と交換できたりします。

ヒルトンバケーションズクラブのタイムシェア、グランド・ワイキキアンのキッチン。タイムシェアには、高級感のある広いキッチン付きの部屋で暮らすように滞在できるメリットがある。

タイムシェアのメリット

以上がタイムシェアについての大まかなところです。そして、そのメリットは、「リーズナブルな価格で豪華な部屋に泊まれる」という点です。

どう言うことかというと、1年の1/52の権利を買いその権利で部屋に泊まるほうが、ホテルの同グレードの部屋を7日間都度予約して泊まるよりも長い目で見るとお得ですよ、ということです。

例えば、1/52の権利の新規購入価格が600万円としましょう。で、タイムシェアを購入すると別途管理費がかかります。それを1年間15万円としましょう。またタイムシェアの部屋を手配するには手数料がかかります。この手配に1回、6千円かかるとしましょう。

これで年1回、10年間ハワイ旅行を続けたとして、その宿泊費用の総額は、次の通りです。

600万円 + (15万円 + 0.6万円) x 10年 = 756万円

つまり、1年あたり約76万円となるわけです。この76万円が、都度ハワイのホテルの同グレードの部屋を1週間予約した場合の宿泊費用と比較するとリーズナブルですよ、と言うのがタイムシェアの主張するメリットです。

実際にこのメリットを享受している人もおり、たとえば次のような人です。

  • 医師をしており仕事の都合で、年末年始など決まった時期しかまとまった休みが取れない
  • ハワイが大好きで毎年確実に家族5〜6人でハワイ旅行をする
  • 高級感のあるグレード良い部屋に泊まりたい

このケースで、年末年始に良いホテルの豪華なスイートの部屋を都度抑えた場合の宿泊費用と比べると、タイムシェアの総額の費用を1年間分に按分した費用のほうがお得になるというわけですね。

実際、私の知人でも、ハワイ島のタイムシェアを購入し、「買ってよかった」と話している方がいます。その方は、基本毎年ハワイ島を訪れていて、その宿泊先を都度予約するよりもお得に、かつ豪華な部屋に宿泊できています。

タイムシェアのデメリット

一方タイムシェアのデメリットです。

タイムシェアのメリットを享受するためには「決まった時期にしか行けない」や「長い目で見ると」や「毎年ハワイに来る」などの条件があることがわかりますよね。

逆に言うと、このような条件から外れてしまうと、メリットを享受できない可能性があり、それがタイムシェアのデメリットと言えます。

たとえば、タイムシェアの契約時点では夫婦仲も良い家庭円満の家族。しかし何かの理由で夫婦が離婚してしまった場合はどうでしょうか。その後は、毎年ハワイに行かなくなるのが自然ですよね。こうなると、ポイント制度があったとしても、せっかくのタイムシェアの権利を使いこなせないことになります。

また、タイムシェアの説明会では、「タイムシェアの権利は不動産なので資産になる」のような説明をされることがあります。ですが、毎年管理費がかかり、その管理費も固定ではなく上昇するリスクがある(実際に上昇します)点は、考慮したほうが良いです。

さらに、この権利が必要なくなりを売ろうと考えた場合。英語が苦手な日本人にとっては、その権利を売るのが難しいという側面があります。なので、仮に600万円で買った権利でも、手放す時は極端には1/10の価格でないと売れなかったりします。

以上のようにタイムシェアには資産としての価値は少ないので、「タイムシェアの物件に投資して儲けよう」のような目的で買うものでない点は、事前に理解しておいたほうがよいです。つまり不動産と言うよりはリゾートクラブの会員権、と言う側面が実態に近いでしょう。

タイムシェアには中古市場がある

また、このタイムシェアには、タイムシェアの権利の中古市場があることも事前に知っておいた方が良いです。自分が売るとしたらいくらになるのかを知るための参考になるからです。

たとえば、オアフ島のワイキキには、ハワイのタイムシェアの中古物件を専門的に扱う不動産会社がいくつかあります。その1つとして、日本人との取引実績が多い会社として、Kujira Club(くじら倶楽部)があります。

Kujira Clubの公式サイト: https://www.kujiraclub.com/

Kujira Clubのサイトでは、タイムシェアの中古物件の価格が、一覧で公開されています。なので、その一覧を見ることで、自分が購入しようとしている物件が、将来売るとしたらいくらくらいになるのか、予想できます。

このような中古市場をうまく活用できれば、1/10よりは良い価格で売れる可能性はあります。ただ車の中古車市場と同じで、良い条件でも需要が少なければ買い叩かれるでしょうし、逆に悪い条件でも需要が多ければ、高く売れる可能性もあるわけです。いずれにせよ、タイムシェアをうまく手放すのには、努力が必要になります。

よくわからず契約した場合はクーリング・オフ

また、タイムシェアの契約は、契約して間もなければクーリング・オフできる事実を知っておいた方が良いです。タイムシェアの説明会で、場の雰囲気に飲まれてメリット・デメリットをよくわからず契約してしまうことが考えられるからです。

ご参考として、独立行政法人 国民生活センターの次の記事に、ずばりそのままハワイのタイムシェアのクーリング・オフについて事例が紹介されています。

独立行政法人 国民生活センター: ハワイ旅行中にリゾートホテルのタイムシェアを契約したが、クーリング・オフしたい
http://www.kokusen.go.jp/jirei/data/201309_1.html
2019年12月追記、↑がリンク切れです。同じ内容のPDF資料が次のリンクで公開されています。
http://www.kokusen.go.jp/wko/pdf/wko-201309_11.pdf

上の記事を読むと、ハワイ州のクーリング・オフ期間は7日間あります。その間であれば、タイムシェアの契約を解約できます。

タイムシェアの説明会はメリット・デメリットをよく知ってから行く

以上、ハワイ旅行中に必ず誘われることになるタイムシェアについて、どのような時に勧誘されるのか、そしてそのタイムシェアのメリットとデメリットについてご紹介しました。

ご紹介したように、ハワイ旅行中、特にワイキキ周辺では様々なスタッフが、実はタイムシェアの営業を兼ねていることがあります。ハワイ旅行がはじめての場合、そういった事情を知らず、ついついその説明会に誘われるがまま行ってしまい、そしてその説明会のスタッフのあまりの説明の上手さについ契約してしまうことがあります。

もちろん、タイムシェアはうまく使いこなせる人には、かなりのメリットあるのも事実です。一方で、使いこなせない場合のデメリットがあり、そして権利を上手に手放すのが難しいデメリットがあるのも事実です。タイムシェアの説明会に参加するときは、このような背景を知った上で参加すべきです。

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