ハワイで射撃体験、実弾1発の原価は?戦争小説作家のハワイ旅行記から得たこと

今回は、ハワイ旅行中、実弾射撃のアクティビティに興味がある人に伝えたい情報です。

お伝えしたいのは、「実弾1発にかかる原価について、それに詳しい作家が書いたハワイ本に、それが紹介されていました」ということです。

戦争小説家のハワイ旅行記本がある

日本では難しくハワイでは簡単に体験できることとして、拳銃やライフルでの実弾射撃があります。例えば、ワイキキのメインストリートのカラカウア通りではよくこの実弾射撃体験の勧誘をしています。

さて、この実弾1発を撃つのにかかる原価を知りたくありませんか?というのも、その射撃体験のアクティビティにかかる費用が、初めての人には、妥当なのかどうかが判断できないからです。

その弾丸1発の原価について、『あなたはハワイに住めますか?』と言うハワイ本(初版発行:2003年、著者 林 信吾)の中で紹介されていました。

Amazonで、あなたはハワイに住めますか の本を見る

この本によると弾丸1発のその原価は30円ほどで、射撃体験で100発打てる場合はその原価は3,000円ほどのはず、とのことでした。なので、もしワイキキでの射撃体験に100ドル以上かかるのだとしたら、土地代や人件費を考えてもワイキキ料金で割高なのだそうです。

このように書籍『あなたはハワイに住めますか?』は、戦争小説作家である林信吾氏の目線で体験したハワイのツアー旅行の旅行記が読めます。今回はこの本を読んで、私が「へぇ〜」と思ったことをご紹介します。

書籍『あなたはハワイに住めますか?』について

この書籍『あなたはハワイに住めますか?』ですが、本の表紙には、「仕事・暮らし・遊び ツアーで行って全部を下見!!ロンドンに10年暮らした著者が書き下ろしたハワイ移住計画のすべて」とあります。なので、そのタイトルとキャッチコピーから、私はてっきりハワイに移住するためのノウハウ本だろうと言う印象を持ちました。

しかし、実際に読んでみるとそうではありませんでした。この本は、「東京から移住を考えている小説家・ライターである著者のハワイのツアー旅行体験記」です。なので、真剣にハワイへの移住を考えている人にとって十分な情報源ではありません。ですが、旅行記なのでハワイ旅行を考えている人にとっては参考になります。

特にこの本の著者は、戦争小説作家であるので、軍や武器に関する知識が豊富です。冒頭でご紹介した実弾1発の原価のように、普通のハワイ旅行本とは違った目線でのハワイ旅行の体験記が読める点が貴重です。

昔のハワイは日本語が通じやすかった?

この本を読んで、私は「へぇ〜」と思うことがいくつかありました。たとえば、著者がハワイに到着して、「日本語が通じる場所」と言う印象を持ったことです。私の実体験では「ハワイは日本語が全く通じない場所」と言う印象で、2008年の初ハワイ旅行では、本当に言葉に苦労しました。

この著者は、イギリスに10年暮らしたことがあり英語に問題がない人物なのですが、ハワイにてお店で英語で話しかけようとしても、「お店のスタッフから日本語で話しかけられた」、と言う体験をしています。もちろん、接客で使う簡単な言葉に限っての話ということでしたが。

このことから、私は、この本が書かれた2003年頃のハワイでは、現在とは違い本当に日本語が通じやすい環境があったのかもしれないと感じました。

そして、その頃のハワイの印象を持った人が、「ハワイで日本語が通じる」と言う話を今でもしているのかもしれません。そして、それが現在、「ハワイは日本語が通じる」と言うウソが広まる原因なのかもしれませんね。

マグナム弾の射撃体験はハワイならではのこと

冒頭でご紹介した通り、著者はこの本の中でハワイで実弾射撃を体験しています。著者はイギリスに10年住んでいたことがあったので、近隣国のフランスやドイツで実弾射撃自体の経験はありました。一方で、ハワイではマグナム弾の射撃を体験できることに驚いています。

と言うのも、フランスやドイツで体験できる実弾射撃は口径が9mmと小さいものしかできなかったからです。筆者は、ハワイでの射撃体験は割高だと感じつつも、45口径の「ずどん」と言う衝撃と、そしてマグナム弾を撃つと、たとえではなく実際に銃口から火を噴くと言う事実に驚いています。

日系人の日本語識字率は下がっている

この本の中で、著者は、ハワイのローカル日本語新聞のイースト・ウエスト・ジャーナル編集長の永井氏と面会した話を紹介しています。

その中で、ハワイ在住の日系人向けの新聞を作る難しさの一つとして、日系人の日本語識字率が下がっていることがあるとのことでした。この場合の日系人は、日本で生まれ育って移住した人ではなく、明治元年(1868年)の移民の子孫の話です。そして、その子孫の中から医師や弁護士となった知識層でさえ、日本語がまったくできなくなって来ているそうです。

私はこの事実から、このような背景もハワイで日本語が通じなくなっている理由の一つではないか、と感じました。ちなみに、この本が書かれた2003年当時は現役であったイースト・ウエスト・ジャーナルですが、残念ながら2009年に廃刊しています。

定番ではないハワイ本として面白い

以上ご紹介して来たように、『あなたはハワイに住めますか?』には、ハワイの見どころを中心に紹介する定番のハワイ本とは違った面白さがありました。

この記事で紹介した以外にも、戦争作家目線で感じたパールハーバーの印象やサーフィン初体験の感想、イースト・ウエスト・ジャーナル編集長の永井氏から聞いた4人家族がハワイで暮らすのに実際に必要な年収など、定番本にはない発見があります。

この本は、ハワイ移住についての参考書籍としては向いていません。ですが、ハワイ旅行の参考になるので、図書館などで見かけたら一度読んでみるのと面白いですよ。

FacebookでシェアTwitterでシェアPinterestでシェア