今回は、ハワイ旅行で「うまく写真を撮りたい!」と考えている人に向けて。プロから学んだ写真撮影が簡単にうまくなるテクニックをご紹介します。
私は、このテクニックを学んだ結果「もっと早く知っていれば良かった・・・」と思うことになりました。なぜなら、先に知っていればハワイの良い写真をもっとたくさん残すことができたからです。日本に帰ってきてから、「あ〜、こう撮ればよかったんだ」では遅いですからね。
それでは早速始めましょう。
水平線や地平線は真ん中に持ってこない
まずご紹介するのは、風景写真を撮影する時のテクニックです。ハワイでは、何かと綺麗な風景に出会うことが多くなるので、その写真を撮る機会が増えるんですね。
で、ハワイで特に写真を撮りたくなる風景と言えば、やはり海が多くなるはずです。その海を撮影する時ですが、水平線をどのように配置するかが、最初のポイントです。
で、よく素人がやってしまいがちなのが、写真を横にちょうど1/2分割するように水平線を入れてしまうことです。この記事のトップの写真がまさにそのように水平線を撮影したダメな例ですね。
なぜこのように撮影するとダメなのかですが・・・、よくある構図過ぎて素人っぽさが出るんでしょうね。
では、どうしたらプロっぽくなるかと言うと、水平線や地平線は、写真を横に1/3に分割する位置に配置します。特に下側の1/3に水平線や地平線を置くと、写真に奥行きがでて写真の印象がグッと変わってきます。
これは簡単にためせるので、水平線や地平線を1/2と1/3に配置した写真をそれぞれ撮り、見比べてみてください。
前景・中景・後景を意識する
続いて、風景写真を撮る時ですが、写真を水平方向に3分割し、前景・中景・後景を意識して撮影すると良いです。
ビーチの写真を撮る例で考えますと。手前1/3には前景として、砂浜と海を入れます。そして前景と中景の境目となる下側の1/3位置には、上でも述べた通り水平線が位置することになりますね。
次に中景となる中段の1/3には、たとえば海上に浮かぶヨットのような被写体を入れます。そして最後に後景となる上段の1/3には、空と雲を入れます。
このような構図にすることで、風景写真に奥行きと立体感が生まれ、素晴らしい写真となります。特に素人がやってしまいがちなのが、前景を入れずに、中景と後景のみの構図にしてしまうことです。ビーチを取る場合は、砂浜をちゃんと前景として取り入れることが重要なポイントなんですね。
風景写真を撮る時間帯
これは、「本当に素晴らしい風景写真を撮りたい!」と考えている人へのアドバイスとして。プロの風景写真家が、本気で風景を撮影する時間帯は、実は決まっています。
それは、夜明け直前と夕暮れの日没後すぐ、の2つの時間です。この時間はマジックアワーと呼ばれ、この時間以外に撮影した風景写真は、どんなに著名な写真家が撮影したとしても、見向きもされません。
たとえば「この写真、マジックアワー以外に撮影したものなんだけど、良いできだろう?」と、売り込もうとしても、すぐボツにされてしまうほど、この時間に風景を撮影することが重要なんですね。
では、なぜこの時間に風景写真を撮影することが重要なのかというと。夜明け直前と日没後の光がとても素晴らしいものだからです。この時間の光は、そもそも光の色が素晴らしい上に、この時間の日光は角度があるため、写真に立体感が出ます。結果、風景写真が素晴らしいできばえになります。
逆に、直射日光がギラギラと輝く日中に撮影すると。まず、光が強すぎて、写真の色味が少なく色あせたものになります。加えて、コントラストが強くなりすぎる点もオススメできません。さらに真上からの光によって、写真に立体感がなくなり、平坦な写真となってしまいます。
なので、風景写真を撮る時は、夜明け直前と夕暮れの日没後がオススメなのです。ちなみにこの時間に撮影するのは、自然に限らず、都市景観を撮る時にもオススメです。
ただし。この時間に撮影する時は、可能であれば三脚を利用して撮影するのがベストです。なぜなら薄暗いため、手持ちで撮影するとブレやすくなるからです。また夜明け直前の時間は、ハワイでは場所によっては人気が少なく、治安の心配がある場所もあります。この点にも気をつけて下さい。
人物は日陰で撮る
以上が風景写真を撮る時のテクニックです。続いて人物を撮影する時のテクニックをご紹介します。
最初のテクニックですが、人物は日陰で撮る、と言うことです。ハワイ旅行では、何も考えていないと眩しい太陽の直射日光の下で写真を撮ってしまいたくなるものです。それだけ、天気に恵まれるからです。
ですが、人物を撮影する時は、その直射日光の真下での撮影は避けたほうが賢明です。その理由ですが、2つあります。最初の理由は、直射日光を浴びてしまうと、被写体の表情がまぶしそうな険しいものになるからです。
もう1つの理由は、風景写真の時と同じです。つまり、直射日光の下では、写真から色味が失われ色あせたものになり、さらに立体感が失われた写真になってしまうからです。なので、人物の写真を撮影する時は、直射日光を浴びずに済む日陰で撮影します。
ちなみに、プロが日中のビーチでどのように撮影するのかと言うと。被写体の上に光を拡散するための天幕を張り、ソフトな日陰を作ります。その日陰にいる被写体に対して、自然の光と調和させたストロボの光を使って撮影します。
ただし。素人の旅行者がこのような機材を準備することは難しいですね。なので、せめて日陰を探して、そこを活用して人物を撮影します。
被写体がいる場所より明るところを写真に含めない
このように日陰にいる被写体の写真を撮る時ですが、気をつけることがあります。それは、被写体がいる場所より明るところを写真に含めない、と言うことです。
たとえばですが、日陰にいる人物のちょっと近くに、直射日光を反射する建物の壁があったとしましょう。その場合、その壁が写らないように撮影する、と言うことです。
なぜかと言うと、人が写真を見る時には、写真の一番明るい場所にまず目線が行くからです。人物を撮影するのですから、その写真の目線を誘導したいのは、普通に考えると、その被写体の顔ですよね。
なので、その被写体よりも明るく目立ったものが、写真の中に取り込まれてしまうと都合が良くないのです。日陰にいる被写体以上に明るい場所が入らないようにうまく構図を工夫してください。
花を撮影するときのコツ
最後に、ハワイで花を撮影するときのコツをご紹介します。ハワイでは、日本では見られない花や植物が多く見られますので、何かと植物の写真を撮りたくなるものです。そのときに役立つテクニックですね。
まず、花を屋外で撮影するときですが、ベストな天気は、曇りのときです。逆に言うと、直射日光に照らされた花を撮影しても、あまり魅力的に撮ることができません。この記事で何度も述べてきましたが、直射日光を浴びると、その被写体の色味が失われ色あせたものになるからです。
花の色合いの本当の美しさを撮りたければ、曇りのときに撮影する、もしくは、日陰にある花を探して撮影すると良いです。
また、花を撮影する際の構図ですが、花を見下ろすように撮影しないことをオススメします。なぜかと言うと、花を見下ろす構図は、普段から人が見慣れたありきたりの構図で、面白みに欠けるからです。
なので。花は、思い切ってローアングルから撮る、花の裏側から太陽を透かして撮る、など工夫した構図で撮影するのがオススメです。
ほか、スマホではなくデジカメをお使いの場合はマクロモードで花を撮影することも多いでしょう。この場合ですが、カメラを傾けず、花に対し水平に取ったほうが魅力的な写真になります。また、花に近寄ればよるほど写真がブレやすくなるので、可能であれば三脚を利用できるとベストですね。
日中の晴天下がベストなわけではない
以上、プロから学んだハワイでの写真撮影が簡単にうまくなるテクニックをご紹介しました。どれも簡単に試せるテクニックなことがわかりますよね。
私は、これらのテクニックを教わり目の覚める思いをしました。なぜならこのテクニックを教わる前までは、「写真は日中の晴天下で撮るのがベスト」と思い込んでいたからです。むしろ写真の撮影を避けるべきなのが、日中の晴天下であることがわかったんですね。
このことを知らなければ、私はおそらく一生「写真は日中の晴天下で撮るのがベスト」と思い込んだままだったでしょう。なので、このテクニックを教わり、本当によかったです。そして、早くハワイでこのテクニックを試してみたいですね。