赤ちゃんや子連れでのハワイ旅行に向けて、気を使わず外食できるか心配していませんか?その心配は、ありません。なぜなら、アメリカ社会が赤ちゃんや子連れにやさしい社会という背景があるからです。
日本で子連れでのお出かけは、「周りに迷惑をかけないか」「マナーがなっていないと叱られるのではないか」と相当気を使いますよね。一方、アロハスピリットに溢れたハワイでは、「子供が泣いてうるさい」「ベビーカーが邪魔だ」と思う人は一人もいません。むしろその逆で、みんなニコニコして話しかけてくれたり、ちょっと大変そうだったりするとすぐに手伝ってくれます。
そのため子連れハワイでのレストラン選び方は、日本とは全くメンタリティが違ってきます。簡単には、「子連れでも気を使わず、好きなレストランを利用できる」というのが原則なんですね。
一方、「とは言っても子供が騒いだら気を使ってしまう」という方もいますよね。そのような方に向けて、子供が騒いでも気を使わずに済むハワイのレストランの選び方もご紹介します。
せっかくのハワイ旅行なので、美味しいレストランにも行きたいですよね。どうやって選べばいいのか、現地の子連れに対する価値観とともにご紹介します。
ほとんどのレストランが子連れOKなハワイ
子連れでハワイのレストランを利用するにあたり、そもそも、「子連れで大丈夫かな?」と心配する必要はありません。
というのも、基本的にハワイには「子連れOKなレストラン」というカテゴリーがないからです。実際、ほとんどのレストランが子連れに対してフレンドリーなんですね。
これはアメリカで暮らしてわかった実体験からなのですが、アメリカ社会では、子連れに対するやさしい眼差しが普通なんです。ここでは子供がいるからといって、親の行動を制限するという考え方がないんですね。「子供は他人に迷惑をかけてしまう存在」ではなく、「1人の人間としてそこにいるのが当たり前の存在」として全てを受け入れている感じがあります。
子供が泣いたりぐずるのは当たり前のこと、それに対して迷惑とは思わずに当然のこととして受け入れ手を差し伸べる、といった周囲の温かい眼差しがあります。
なので、レストラン側も子連れであろうとなかろうと、変に特別扱いはせずに、親も普通にレストランに行くことができます。日本だと気後れしてしまう外食ですが、ローカルの親たちは当然のこととして疑問なく子連れでレストランに行きます。
ほとんどのハワイのレストランは、観光地で家族連れが多いこととラフな雰囲気も手伝い、キッズフレンドリーです。一部の高級レストランを除いて、ホテルのレストランも大丈夫だったりします。もし子供が難しそうな高級店のように感じたら、事前に確認して予約をすると安心です。その際、英語が心配だったら、日本語デスクのあるコンシェルジュ・サービスを利用しましょう。
ハワイには、ネクタイやジャケット着用といった、最上級のドレスコードがある格式あるレストランがそもそもあまりないことも、キッズフレンドリーなお店が大半を占める理由のひとつです。ドレスコードがあったとしても、ビーチサンダルや水着、半ズボンがNG、といったゆるいものなので、欧州やアメリカ本土の高級レストランと比べるとだいぶカジュアルですね。
なので、子連れハワイでのレストラン選びは「行きたいレストランに行く」が正解であって、「マナー違反にならないだろうか」「周りの人が迷惑に思わないだろうか」といったことは、過剰に心配しなくてよいのです。
日本とは違うハワイの子連れレストラン事情
日本の大都会ですと、子連れでも大丈夫なレストランか気にされる親御さんは多いですよね。「子連れでもOKなレストラン」というカテゴリーが確立されていて、そこからはみ出ないようにするのが日本でのマナーになっています。そんな子連れOKレストランでは、授乳室があったり、ミルクを温めることができたり、子供が遊べるスペースがあったりと、いろいろな工夫がされていて驚くばかりです。
一方ハワイでは、そこまできめ細やかなサービスはありませんが、ほとんどのお店にハイチェアーがあり、無料の塗り絵とクレヨンのセットが用意されていることも多いです。つまり、一般的なレストランは子連れを受け入れる体制ができています。
ただし、子供用の小さいスプーンはないことも多いので、年齢によっては持参したほうが良さそうですね。いずれにせよハワイでは、ほとんどのお店が、子連れに対してフレンドリーに迎えてくれますよ。
ただし、子供と一緒に行きたいとは思わないでしょうが、バーやパブ、ナイトクラブなどといったお酒や音楽を楽しむ空間には、子供はいませんので、あしからず。
とはいえ、やはり周囲の目が気になる場合
日本とハワイの子連れに対する価値観の違いを理解はしたけれども、やはり周囲の目が気になる場合は、どうしたらいいかといいますと。
ビーチ沿いにあるテラス席があるレストランや、テラス席でなくても外の空間とつながっているレストランでしたら、多少子供が騒いでも大丈夫に思えるでしょう。ワイキキのビーチ沿いは、ホテルやレストランがたくさんありますので、迷ったら、ビーチに向かうのもひとつの手です。子供がぐずりだしたら、すぐビーチに連れて行けるというメリットもあります。
もうひとつは、KEIKI(キッズ)メニューがあるレストランで検索してみると、該当するレストランが出てきますので、子供のためにもそういったレストランに行くのもいいですね。
また、フードコートなどの開かれた空間でしたら、すでに周囲が騒がしいので、雑音に紛れて子供の声も気にならないですね。
朝食やランチ用の、カジュアルな雰囲気のお店やチェーン店でしたら間違いなく大丈夫です。ディナーは一般的な普通のレストランもほとんど大丈夫。高級店に思えて敷居が高そうなところでも、ハワイでは意外に行けたりしますが、親側がゆっくり食事がとれないという理由で託児所などに預けるのもひとつのアイデアです。
日本で受けた、逆カルチャーショック
これまで、ハワイでは乳幼児から10歳くらいの子供まで、さまざまな年齢の子供と、さまざまなレストランに行きました。
アメリカ人の友人たちは、子連れだからといって遠慮するような雰囲気は全くなく、当然の権利として、普通にレストランに行くんですね。ほとんどが、特別に用意された子供向けメニューがあるレストランではなく、親が選んだ普通のレストランです。
渡米して約2年、そんなアメリカの価値観にすっかり染まって一時帰国した時のこと。
東京で、子連れが多い友人グループとランチをすることになったとき、友人がレストラン選びにものすごく気を使っていたのです。赤ちゃんが泣くだろうから、個室じゃないとダメ、お座敷だとそのまま寝かせられるから楽、などなど。日本に住んでいたら当然のことといえば当然ですが、どこでも連れていくアメリカとはすっかり様子が違っていて、正直、面食らってしまいました。
なぜこんなに行動が違ってくるのか、いろいろと考えました。日本では、「調和を乱す者に対して厳しい」「周囲に迷惑をかけないことが何より大事」「電車のラッシュ、密集した家など、都会は人に溢れていて他人との距離が近い」「姿形の似た同一民族ばかりなので、はみ出ないようにする」といったことが挙げられるのではないでしょうか。
一方、アメリカでは「個人主義のため他人のことがあまり気にならない」「自由主義、あるがままでいることが普通」「車社会やゆとりのある空間のため、常に他人との距離が適度に保たれている」「姿形の異なる人種が混在し、他人と違うことが当たり前」という背景があるので、赤ちゃんや子連れに対して特別扱いするのではなく、そのまま受け入れられるのでしょう。
また、他人とでも気軽にコミュニケーションをとるため、親側からの「ありがとう、ごめんなさい」などの一言が頻繁にあり、周囲もあまり嫌な感じにはならないのですね。
せっかくの子連れハワイ、たまには他人目線ではなく、自分目線で楽しんで
というわけで。せっかくの羽を伸ばせるハワイ旅行なのですから、ここはアメリカ流で、子連れでも周囲を気にすることなく堂々といろんな場所へ出かけて行って欲しいです。ハワイには、子連れを受け入れる社会の価値観と、雰囲気、そしてあたたかい目線に溢れています。
親切にされたらニコリと笑顔で「ありがとう」、迷惑をかけてしまったと思ったら「ごめんなさい」の声かけもお忘れなく。日本ではできないけどハワイで出来ること、沢山経験していってくださいね。