今回は、ハワイ旅行の宿泊先として、古いコンドミニアム(以下、コンド)に宿泊する人に伝えたい注意点です。
お伝えしたいのは、「古いコンドに泊まるときは、特に、そのビルの避難経路を確認した方が良い」ということです。
避難経路を確認した方が良い理由
実際のところ、古いコンドに限らず、ワイキキの高層タワーの宿泊施設を利用する際には、避難経路を確認すべきです。ですが、古いコンドの場合は、特に注意が必要というわけですね。
なぜかというと、オアフ島には、約300棟ものスプリンクラーがないビルが存在するからです。そして、古いコンドは、スプリンクラーがない可能性が高いわけです。なので、万が一火災が起きた際、避難経路を知らないと本当に危険です。
事実、この記事を書いている最近では、ワイキキのすぐ北側にあるマルコポーロ・ビルで、高層ビル火災がありました。そのビルの場所は、次のリンクからGoogleマップで確認できます。
そして、このビルがスプリンクラーの設備を持っていなかったため、火災による被害が拡大しました。その火事について詳しくは、次のCNNの日本語サイトの記事で確認できます。この記事を読むと、このビルには、スプリンクラーがなく、それが被害を拡大した原因とわかります。
先日、私は、人づてに、このビルにオフィスを構えている、この火事で被災された方の話を聞きました。その話によると、火事が起こった高層階ではない下の階でも、消火のための水が天井から漏水してきて水浸しになり、ひどいことになったそうです。
スプリンクラーがないと、火事の被害に限らず、漏水による被害があることもわかりますね。
オアフ島には、約300棟もスプリンクラーがないビルがある
日本の感覚だと、「高層ビルにスプリンクラーが設置されてないことがあるの?」という感覚ですよね。11階建以上の建物には、消防法で、原則、スプリンクラーの設置が義務付けられているからです。なので、このマルコポーロ・ビルにスプリンクラーがないことが、例外的なことのように感じてしまいます。
ですが、実際には、オアフ島には、約300棟もスプリンクラーがないビルがあります。その事実は、ハワイの地元新聞、Star Advertiserの次の記事に掲載されています。
No sprinkler systems, more costly damage
この記事は、「このビルにスプリンクラーがないことが、火災の被害を大きくした」ということを主張する内容で、その中で、オアフ島には、約300棟もスプリンクラーの設備がない高層ビルがある事実が示されています。
というわけで、オアフ島において、スプリンクラーがない高層ビルの存在は、例外的なことではないわけです。
スプリンクラーがあっても、本当に動作するか不安なビルもある
マルコポーロ・ビルの火災を受けて、私は、ワイキキの高層コンドの部屋を所有する、知人の方に話を伺いました。率直に、「あなたの持っているコンドのビルには、スプリンクラーがあるんでしょうか?」と、尋ねてみました。
その方のご回答は、「あります。ですが、古くて本当に動作するか不安もあります。」とのことでした。その方のコンドには、次のリンク先のページの写真にあるような、スプリンクラーが付いており、見ればすぐにわかるそうです。
ですが、実物は、写真のように新品ではなく、かなり古めかしい骨董品のような感じになっているそうです。そのため、「本当に動くの?」と不安を感じる、とのことでした。
つまり、古いコンドに宿泊する際には、可能性として、スプリンクラーが動作しないことも考慮しておく必要があります。なので、避難経路をよく確認した方が良いわけですね。
私がワイキキの古い高層のコンドに宿泊した実体験からすると、正直、これまで、スプリンクラーの有無や避難経路を意識したことがありませんでした。まさか、ハワイ旅行中に火災に遭うとは考えていなかったからです。ですが、マルコポーロ・ビルの火事で、それが他人事ではないことがわかりました。