ハワイからの帰りの飛行機に、台風や大雪などの悪天候に遭遇するとどうなってしまうのか心配になりませんか?
そこで、今回は、アメリカから、台風が迫りつつある日本への帰りの飛行機に搭乗したときの体験談をご紹介します。
台風が迫りつつある日本への帰りの便が飛ぶことに
先にお断りすると、今回の体験談はハワイからではなく、アメリカ本土のロサンゼルス空港(=LAX空港)からの帰りの飛行機でのお話です。LAX空港からですが、「台風が近づく日本にアメリカ側から向かう飛行機」と言う意味では、ハワイからの帰りにも同じことが言えます。
今回の体験は、時期として、2011年9月末のことで、ちょうど日本には台風15号が迫りつつある状況でした。航空会社はJALを選んでおり、帰りの前日まで「本当に飛ぶかな・・・」と心配で、JALのホームページをマメにチェックしていました。
翌日の朝になっても欠航便になっていなかったので、「これは飛ぶんだな」と判断し、LAX空港に向かいました。そして、空港に到着し、JALスタッフに聞いてみるとやはり飛ぶことがわかり、荷物を預けました。
ただ、この時ちょっと気になったことがありました。それは成田に向かうユナイテッドやデルタの便は全て欠航便になっており、JALとANAのみが飛ぶということでした。
このことを知り私は、「日系の航空会社は台風を上手く乗り切れるノウハウがあるんだろう」と思いつつも、何となく嫌な予感も感じていました。後に、この予感は的中してしまうのですが・・・。
いざ日本へ
飛行機に搭乗し、いよいよ台風が迫る日本に向けて飛ぶ時がやってきました。実際、飛行機に乗ってみると、しばらくは大きく揺れるようなこともなく順調なフライトでした。
しかし。日本に近づくにつれて状況は変わりました。飛行機が「ガタガタガタ」と揺れる時間が長くなり、また「ガターン」と大きく揺れるようになりました。また揺れるたびに女性の悲鳴や子供の鳴き声が大きくなったので、私もさすがに「落ちないよな・・・」と不安になりました。
私は普段、飛行機の揺れを紛らわすノウハウとして、「機内エンターテイメントでアクション映画を見る」と言う作戦を取ります。アクション映画を見てると、飛行機の揺れが良い感じに演出になることがあり、揺れの怖さを紛らわせることができるのです。
ですが。台風に向かい大きく揺れる飛行機には、残念ながらこの作戦は通用しませんでした。ただひたすら無事に着くことを祈るしかない心境となりました。
成田上空へ、しかし・・・
飛行機は大きく揺れながらも成田上空まで辿り着きました。それで「ほっ」と安堵したのですが、実は安心するには早過ぎました。
と言うのも、「風が強すぎるため成田空港に着陸できない状況」とのアナウンスがあったからです。そして、「着陸できるタイミングを見計らうために成田上空を旋回します」と言うことになりました。
そして、結局成田上空を1時間程度旋回した結果、「成田への着陸は諦めます」と言うことになりました。
新千歳空港に着陸、しかし・・・
成田空港に着陸する飛行機が結局どこに向かったと言うと、北海道の新千歳空港でした。そのため、成田上空の旋回を止めてから1時間半程度かかって、ようやく新千歳空港に着陸することになりました。新千歳空港への着陸は特に問題はなかったのですが、同じように成田に着陸できなかった飛行機が台風を避けてたくさん着陸していました。
余談となりますが、実はこれが私の初めての北海道を訪れた体験で、「こんな形で初めて北海道に来ることになるとは・・・」と感慨深く感じていました。そして「ようやく地上を歩ける」、安心した気持ちになりました。
しかし。「新千歳空港では税関の対応が間に合わない」と言うことになり、飛行機を降りられないことになりました。そして、「このまま新千歳空港で台風が過ぎるのを待って、台風が過ぎたら成田に向かいます」と言うことになりました。
私が乗っていた飛行機には、成田に到着後に乗り継いで新千歳空港に帰る予定の人もいました。しかし、その人たちも残念ながら新千歳空港では降りれず、一緒に成田まで戻ることになりました。本当に気の毒でした。
再び成田へ、しかし・・・
新千歳空港で4時間くらい待ったでしょうか。台風が過ぎ去り、また成田に向かうことになりました。台風が過ぎていたので、このフライトは順調でした。ただ時間にしてまた1時間半程度はかかりました。そして、ようやく成田空港へ到着し、飛行機を降りることができました。
無事飛行機を降りれましたが、そもそもの到着予定の時間から相当遅れていました。時刻として午後10時を過ぎていました。また台風の影響で様々な交通機関が遅れる、もしくは止まってしまっており、「東京都内に戻る方法がなさそう・・・」と言う状況になりました。
結局この時は、東京都内向けの臨時のシャトルバスが運行されることになり、私は無事帰宅できました。私はその日に帰れたので運が良かったですが、乗り継いで新千歳空港に帰る予定だった人など、中には宿泊先を探さないとならない人もいたはずです。
予定を変えられるなら変えた方が良い
以上、台風が迫りつつある日本への帰りの飛行機に乗った体験談をご紹介しました。乗る前は、まさかこんなに長く飛行機に拘束されることになるとは思ってもいなかったので、本当に疲れました。
私が体験したように悪天候の中で飛ぶ飛行機は、どのようなことになるのかがわかりません。航空会社が飛ぶと決めても、予定通り到着できるとは限りません。
なので、悪天候を避けるために予定が変えられるならば、変えたほうが賢明です。成田上空を「落ちないよな」という心境で旋回していた時の嫌な気持ちは、今でも忘れられません。